7月に沢田内科医院で研修をさせていただきました山口と申します。研修医は普段は大学病院や市中病院などの大きな病院で働いていますが、今回は地域医療研修の一環として沢田内科医院にお世話になりました。地域医療研修とは医師になって2年目の新人が行う研修です。この度、ニュースレターに寄稿する機会をいただくにあたって、地域医療研修の目的について調べてみました。厚生労働省によると地域医療研修は、【患者さんが営む日常生活や居住する地域の特性に即した医療について理解し、実践するという考え方に基づいて研修を行うこと。】とあります。

 沢田内科医院には弘前市からはもちろんですが、黒石市や平川市、五所川原市など津軽全域から患者さんが来ます。この地域の特性として農家の方が多いことが挙げられます。私が研修した7月には猛暑の中、畑仕事を頑張りすぎて熱中症になった方をたくさん診察しました。また汗で足が蒸れやすく水虫の方も多いです。他にも農作業の影響で腰が曲がっている方は、胃酸の逆流が起きやすいので、胃のむかつきを訴える方が多かったりします。がんなどの大きな病気だけでなく、こういった様々な病気が毎日の生活と密接に関係しているようです。

 青森の方は塩辛いものが好きだと言われていますが、実は塩分のとりすぎは胃がんのリスクと言われております。(私は薄口の西日本出身ですが、7年も住むとすっかり濃口が好きになりました)直也先生は胃カメラに力を入れられており、1日に10件近くの検査をします。胃カメラを定期的に受けることで、胃がんを早期発見、早期治療することができます。

 実は研修期間中に私も直也先生に胃カメラ検査をしていただきました。以前、浪人中にストレスで十二指腸潰瘍になって以来の検査です。その時は口からカメラを入れたのですが、吐き気が強く最終的には眠り薬を使って検査をしました。沢田内科では細いカメラを鼻から入れるので苦痛はほとんどなく、数分で検査は終わりました。こんなにも楽ならもっと早くやれば良かったかなとも思いました。胃の病気が心配だけど昔受けた胃カメラが辛くて・・・という方は思い切って受けてみるのはどうでしょうか。

 この1ヶ月間の地域医療研修で私は医師としても、患者としても沢田内科医院に関わらせていただきました。新型コロナウイルス流行や日常業務で毎日が忙しい研修でしたが、その分患者さんとの関わりが多くありました。市中病院では得られない貴重な研修機会となったことを非常に有意義に思います。本当にありがとうございました。

山口先生