弘前市医師会理事として活動を始めて7年目になりました。私は自分の仕事で精一杯でとても無理だと思っていたのですが、「自分の仕事だけをしていてもダメなんだ」という先輩たちの話に負けて医師会の仕事を始めました。

最初は軽く考えていたのですが、間違いだったことにすぐに気づきました。弘前市で特定健診を始めた平成20年頃は、何回も東京へ出張しました。沢田内科医院での仕事が終わった夜に医師会の仕事があるのですが、1週間に5回出かけることもあります。医師会では夜の弁当を用意してくれるので、自宅で晩ご飯を食べることがすごく少なくなりました。

この4月から新しい任期が始まりました。これまでは3つの委員会を担当していたのですが、どうしたわけか5つに増えてしまいました。その上、月に1回は昼に会議があります。そのために、午前中の検査を止めて外来を早く切り上げて出席しなければなりません。当然、皆さんにご迷惑をおかけすることになります。

また、以前は夕方も入院患者さんの様子を診に行けたのですが、最近はこの時間もありません。大腸ポリープを切り取る内視鏡手術も止めました。年に何人か、ポリープを切除した後に出血することがあり、これに対応できなくなったからです。入院患者さんの数も意識的に少なくしています。19のベッドが満杯の状態ではとても医師会の仕事ができないからです。

健診、検査、学校医、予防接種、感染症など、弘前市医師会が関係する医療活動がたくさんあります。これらをスムーズにやって行くためには誰かがやらなければならないのです。毎年、120人の看護師が巣立つ看護専門学校の運営も大事です。

弘大医学部同窓会である鵬桜会の理事もしています。5月26日には設立60周年の記念式典を行いました。この準備にも時間がかかりました。自分の医院のことだけを考えて診療するのではなく、もっと広い領域で医師として活動することを要求されています。もうしばらくこの状態が続きます。受診してくれる皆さまにはご迷惑をおかけします。