5月28日に弘前市の中学校校長会と教頭会の合同研修会で講演する機会がありました。

左から、今先生、私、加藤先生、大滝先生、長利先生

私と同じ年代の校長先生や教頭先生たちですので、メタボ気味の人たちが少なからずいます。渋谷伯龍さんの川柳に「黄信号 飲むなやへろって うるせ医者」というのがありますが、このような場所で病気の話をしてもあまり面白くありません。そこで、『医院経営の極意 学校運営へのヒント』と題して、私が行っている医院経営の状況をお話しました。分野は違いますが、どちらも組織を運営する立場ですので、学校運営に何らかの役に立つのではないかと思いました。

医院は人を相手にする仕事ですので、医療技術よりも患者さんの真意を汲み取るコミュニケーションの方が重要性であること、雑談が重要であること、その他、医院経営上の細かいことを話しました。特に強調したのは、「職場が楽しくなければいい医療はできない」ということでした。患者さんには笑顔で接しなさいと職員をいくら指導しても、職員の気持ちが楽しくなければニセモノの笑顔です。決していい医療は提供できません。

『沢田内科医院は病院なのに笑い声が聞こえる。』とよく言われます。私はこのように受け止められていることを聞くと、目指している状況になっているなと感じます。病院ですから具合が悪い人たちがたくさん来ます。具合が悪くて、笑い声が聞こえることを不快に思う患者さんもいると思います。でも、医院の玄関を入ってきた状態よりは必ずいい状態で帰っていただけるように心がけていますので、この雰囲気は失わないようにしようと思っています。

学校でも同じだと思います。先生たちが楽しい職場で働いていなければ、子どもたちが楽しいと感ずる環境ができるわけがありません。私たちが子どもたちを預けている学校が楽しくなければ子どもたちが不幸です。ですから、先生たちには自分が楽しい職場で仕事をして欲しいと思います。

話はちょっとそれますが、学校の先生の一言が子どもたちには大きな影響を与えている事実をわが家の二つのエピソードで紹介します。

私の次男が小学生の頃、こんなことがありました。夏休みが始まって宿題をやっていました。毎日2ページ、1,2分ですぐに終わります。それを3,4日繰り返していました。私は、「祐(息子の名前)、1日で全部やってしまえばいいんじゃないか?やってしまって遊んでればいいのに。」というと、息子は、「先生は毎日やるのが大事だと言ってた。」と。私は、「先生、見てるわけじゃないからやってしまえば。」と言いました。すると、先生もやるもので、息子は「先生は、人が見ていないところでちゃんとやるのが偉い人なんだと言ってた。」と。

今では予防接種の後に風呂に入るのを禁止することはありません。これも息子が予防接種を受けた日のことです。「祐、風呂に入るぞ!」と言うと、「先生が入ればダメだと言った。」と入りません。私が医師であることを理解していたのかどうかは分かりませんが、学校の先生の方が正しいのです。これで終わりでした。

話を元に戻します。この研修会の会場に行きましたら、何と北辰中学校教頭の大滝次雄先生が出迎えてくれました。この研修会の幹事を務めていました。大滝先生は私の母校である西目屋中学校の後輩で、子どもの頃はコロッとしたかわいい中学生でした。40年近く会っていませんでしたが、今はゴロッとしていました。会った瞬間、医院経営の極意は次にして、やはりメタボの話にしたら良かったかなと思いましたが、時すでに遅しでした。弘前市とは言いますが、西目屋中学校も含まれています。西目屋村教育長の長利先生、西目屋中学校校長の加藤先生、教頭の今先生も出席していました。懇親会の席で西目屋関連の5人で記念写真を撮りました。