例年通り、12月28日に忘年会を開きました。今年は中華料理を楽しみながらの忘年会でした。医療機関は交代勤務がありますので、職員全員を前にしてお話をする機会がほとんどありません。忘年会と歓送迎会の時を利用して職員に自分の思いを伝えています。昨年の出来事をちょっと振り返ってみます。

まず、3月には看護専門学校看護学科1年に入学する今夕葵さんが私たちに加わりました。准看護師としてのトレーニングが開始され、今ではほとんど自分だけで対処することができるようになりました。もちろん夜勤も一人で行っています。小さい医院ですが、薬剤や処置のための材料がどこにあるのかすべて知る必要があります。また、休日の日勤や夜勤では、外からかかってくる電話に対応する必要があります。分からなければ、誰かの助けを求めればいいのですが、基本的には自分一人で対処しなければなりません。

昨年6月に、医師会の副会長になったこと、弘前市教育委員になったことで、医院の診療に大きな影響が出ました。医師会の仕事は基本的に夜ですので、日中の診療にはそれ程大きな影響はありません。しかし、教育委員会の仕事は日中ですので、代わりの先生に診療をお願いしたり、診療時間を制限したりするため、患者さんには大きな不便をかけることになりました。教育委員の任期は4年ですので、来年もこの状態が続きます。

外来の待ち時間を少なくする対策は効果的だと思っています。私が診察した後、事務的な手続きがたくさんあります。このための時間は診療時間のかなりを占めています。そこで、昨年5月から私の隣に井上婦長が座って、カルテの記入や各種書類の記入などを代わりに行っています。単純な事務手続きであれば看護師である必要はありません。診察の内容を判断して記入しますので、いわゆる医療クラークでは不十分なのです。特定健診やがん検診の書類を完成させるのにも時間がかかります。これも私がやっていた仕事を事務職員と看護師が代わりにやってくれるようになりました。

また、通院している患者さん約4,000人の病歴要約を作っています。基本的に年に1回、カルテを見直して必要なデータを入力して更新します。これを見ると、これまでの診療内容がすぐに分かります。他の病院へ紹介する時も使えますし、急に問い合わせがあった時もこれをFAXすればすぐに解決します。これも事務職員が入力や必要な部分を更新してくれますので、自分が見直す時間が少なくなっています。

とにかく、私自身がやらなくてもいい部分はできるだけ他の人にお願いして、医師の本来の仕事である診察する時間を確保するようにしています。それでも、待ち時間が長くなっています。病院ですから当たり前ですが、具合が悪い人が来ると、予約の時間に診察ができませんので、午前中の予約診療はやっていません。