私の弘前市医師会での仕事は検診と感染症対策が主なものですが、2年前から看護専門学校の運営にも関わっています。 自分でも予想していなかったことですが、この6月から副学校長になりました。 沢田内科医院には、准看護学科に1人、看護学科に3人の学生が在籍しています。 これまでも多くの看護学生を受け入れてきましたし、職員の准看護師4人が放送大学と八戸看護専門学校の通信教育で看護師になりました。 こんなことが目に留まっていたのかも知れません。

弘前市では、弘前学院大学と弘前医療福祉大学が相次いで看護学部を開設したため、弘前市医師会看護専門学校は優秀な学生を集めるのが困難になる可能性があります。 医師会看護専門学校を受験する学生が、この二つの大学と併願することがかなりあるのです。

弘前市医師会看護専門学校は、准看護学科と看護学科で成り立っています。准看護学科は中学校を卒業すると受験する資格がありますが、実際には高校卒業生が 100%です。 高校からの推薦と一般入試、それと一定の社会人経験がある人たちを対象とした社会人入試があり、それぞれの特徴を生かして学生を採用しています。 最近は、4 年制大学を卒業した学生が毎年1〜3人ほど入学しています。

看護学科の入学資格は准看護師の免許を持っていることです。現実には大部分が医師会の准看護学科卒業生が占めています。 最近は、准看護師免許だけでなく看護師になりたい学生が多くなり、進学率は 75〜80%になっています。 准看護学科の定員が 80 人で、看護学科の定員が 40 人ですので、五所川原や黒石の看護専門学校へも進学しています。

弘前市医師会看護専門学校は、平成 22 年に専修学校になりました。卒業すると「専門士」という称号が与えられます。 そして、看護専門学校で取得した単位は大学と同等と扱われます。この制度を利用して、青森県立保健大学の3年生に編入した卒業生がいます。 専修学校になった1期生である職員の小堀未希さんもこの恩恵を受けて放送大学に編入し、働きながら教養学士の学位を授与されました。

弘前学院大学も弘前医療福祉大学も授業料は安くはありません。 経済的な理由で看護師になるのを諦めることがないようにすることも弘前市医師会看護専門学校の役割の一つと思っています。 弘前市医師会担当理事として、また副学校長として、看護師になろうとする高校生や社会人に選んでもらえるような魅力的な学校にしようといろいろアイデアを考えています。