3月3日、弘前文化センターで弘前市医師会看護専門学校卒業式が行われました。沢田内科医院では2人の看護学科の学生が卒業しました。斉藤優香さんと木村友美さんです。二人とも優秀な成績で卒業しました。

学校長式辞では、「常に考える」という言葉を卒業生の皆さんに贈りました。准看護師資格試験と看護師国家試験の内容は、ほぼ知識を試す内容です。最近、問題文を解釈して答えることが要求されるようになりましたが、ほぼ反射的に解答できれば合格というのが実情です。しかし、臨床現場では 反射的に対処法が決まらない場合が少なくありません。その場に適した方針を選ぶ判断力が要求されるのです。私は、看護学科1年の教材の中に、「看護師になるための勉強」ではなく、「看護師をするための勉強」をして下さいということを書いています。ただ単に国家試験に合格して看護師になるための勉強ではなく、常に自分で考えながら行動できる看護師になってもらいたいという思いを込めています。「常に考える」看護師になってもらいたいのです。

木村友美さん、私、斉藤優香さん

木村友美さんが卒業生を代表してお礼の言葉を述べました。友美さんは私が式辞の中で「常に考える」ということを話すということを知らなかったのですが、お礼の言葉の中で、常に考える看護師になるということを述べていました。沢田内科医院の教育が行き届いていたと言えなくもないなと思って聞いていました。友美さんは、4月から秋田県立看護衛生学院保健科に進学します。保健師は看護師資格を得た後に、1年間のコースを修了して国家試験に合格することで資格が得られます。1年たったらまた弘前に帰ってきて保健師として働くことを約束してくれました。

斉藤優香さんは、引き続き沢田内科医院に勤務します。将来の方向性は決まっているのですが、細かいところはまだ決めていません。優香さんは弘大人文学部を卒業した後に弘前市医師会看護専門学校に入学しています。ただ看護師として仕事をするのではなく、大学で勉強したことを今後のキャリアに生かして一人前の看護師になるようにと話しています。とりあえず、沢田内科医院の看護師には必須の糖尿病療養指導士の勉強をする予定です。

地元の新聞が卒業式の模様を報道してくれました。特に、陸奥新報の内容がすばらしかったです。学校長が、常に考える看護師にと式辞で述べた後に、卒業生が常に考えながらと応じているのですから。

陸奥新報には、准看護学科の学生が私から卒業証書を受け取る写真が載っていました。この学生が何という偶然か、4月から看護学科に進学し、沢田内科医院で働くことが決まっていた濱中春香さんでした。緊張する場面ですが、私は卒業生一人ひとりにおめでとうと声をかけていますので、それに笑顔で応えてくれた瞬間を捉えていました。