6月10日から13日にかけて沖縄で開かれた消化器がん検診学会へ行ってきました。消化器がん検診学会認定医に必要な講習会に出席することと、胃がん検診と大腸がん検診に関して書物やネットでは分からない生の議論に触れるためです。

レントゲンによる胃がん検診の判定は、ダブルチェックと言いますが2人の医師が判定しています。その際に、判定する少なくとも1人の医師は消化器がん検診学会認定医であることが求められています。しかし、認定医の数はそれほど多くはありません。調べてみると、全国で1,039人、青森県内には14人しかいません。弘前市医師会健診センターでは22人の医師が判定に携わっていますが、学会認定医は3人だけです。次善の策として内視鏡専門医資格を持つ人がその役割をしています。消化器を専門とする先生方に呼びかけて、少なくともあと7人に認定医資格を取ってもらおうと計画しています。その第1陣として私が出かけてきたわけです。

私は弘前市医師会で検診を担当しています。沢田内科医院を受診する人たちは気付いていると思いますが、私は検診を受けているかいつも確認しています。特にがん検診は非常に重要です。集団で検診を受けることで死亡する人が少なくなるのは学問的に分かっています。それに、個人的な感じでも、毎年がん検診を受けている人は、がんが見つかってもほとんどが早期がんの状態で見つかります。つまり、手術をすれば助かるのです。検診を受けていない人が、お腹が痛いなどの症状が出てから受診すると、リンパ節や肝臓に転移して、手術をしても再発することが多いのです。そんな人たちをたくさん見てきていますので、口をすっぱくしてがん検診を勧めているのです。

今回の学会に参加してこれから準備すべきことが少し分かりました。レントゲンによる胃がん検診はここしばらく続きます。しかし、医療現場ではレントゲン検査の数は少なくなり内視鏡検査が主体となっています。沢田内科医院の場合も、内視鏡検査が1年間に約1,400件ですが、レントゲンの検査は40件ほどです。結果として、レントゲン所見を読影できる若手医師の養成がされていないということになります。対策として、胃がん検診を内視鏡で行うこと、レントゲンの所見を読影できる若手医師を養成すること、です。どちらも容易なことではありません。検診自体は、集団検診から個別検診に移ってきています。世の中の流れを的確に判断して対策を早めに立てて実行する必要があります。

今回の消化器がん検診学会は、琉球大学の金城福則教授を会長として開かれました。金城先生は、弘前大学第1内科の私の先輩です。私が大学を卒業した新人の頃、大腸X線検査や内視鏡検査を指導してもらった記憶があります。沖縄出身の金城先生は琉球大学に移られ、沖縄の内視鏡の発展に大きな役割を果たしてきました。もちろん全国的にも活躍していますので、今回の会長を務めたわけです。私の恩師である元弘前大学学長の吉田豊先生、金城先生と奥様の4人で記念写真を撮りました。

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