国立病院初期臨床研修医2年目の村上光太郎先生が地域医療研修を行いました。多い年は4人の研修医を受け入れていますが、今年は3人目です。

これまでは病院での研修でしたので、いつものように診療所での研修は外来診察を主体にしました。病院ではCTを撮ったりすぐに検査ができますが、診療所ではそのようには行きません。まず、患者さんの話をよく聞いてどこがどのようになっているのかを把握します。そして、自分の体を使って患者さんの身体所見を取ります。その上でどのような検査をして確認するかを決めます。

診療所レベルでは、すぐに検査をして診断するのではなく、病歴と身体所見で診断して、検査はむしろそれを確認するために行います。開業医では、検査は診断するためというより、確認するために行うという姿勢で診療しているのです。村上先生にもこのような考えで外来診察をするように指導しました。

医学部を卒業して2年目の研修医は、知識はたくさんあります。しかし、それが臨床の現場で使用できるように整理されているとは限りません。患者さんを診察して、機会あるごとに知識を整理するように心がけました。

村上先生は、来年4月からは病理医として働きますので、臨床の現場で医師として働くことはないでしょう。学生時代も含めて大きな病院での医療は経験できますので、今回は、開業医で行っている医療が理解できるようにしました。

村上先生は岩木町出身ですが、アパートで一人暮らしです。お昼ごはんはもちろんですが、朝ごはんも医院の給食で食べてもらいました。時には、晩ごはんも持って帰ってもらいました。研修に専念するためですと言えば通りがいいのですが、ごはんを作るのは大変だろうと思ってそうしました。