最近はベッドがふさがっていることが多いです。例年に比べると、高齢者の心不全と肺炎が多いためです。心臓と肺はつながっていますので、心臓が弱っている患者さんが軽い肺炎を起こすだけで、心不全が悪化してしまうためです。

若い人たちであれば、肺炎を起こしても外来で抗菌薬を点滴静注して治療することができます。しかし、肺炎を起こして息苦しさがあり、足にむくみがでてきた高齢の患者さんは、どうしても入院させてしっかり観察しながら治療しなければなりません。この冬から春にかけて、このような患者さんが続きました。

特徴は、咳などの風邪症状が出て、そのうちに息苦しさを訴えて受診することです。心臓が弱くなっているのが主な原因なのですが、ギリギリの状態で過ごしていることが分かります。入院している心不全の患者さんは、ペースメーカーが入っていたりワルファリンを飲んでいるなど、元々、心臓が悪くて治療している場合が大多数です。

沢田内科医院の玄関には小さなスロープがあります。これは救急車で運ばれてくる患者さんが乗ったストレッチャーを想定して作ったものです。それが、今では患者さんの車イスのためとなっています。20年前に開業した頃は、車イスで診察室の入ってくる患者さんは数えるほどでした。しかし、最近は処置室に2、3台いることが普通です。それだけ、車イスが必要な高齢者が多くなったということです。

また、高齢者は入院してベッドに寝たきりになると、下肢の筋力が落ちてすぐに歩けなくなります。かつては、心臓が悪いと安静にしていたものですが、心臓がよくなっても歩けなくなればどうにもなりませんから、患者さんはつらいかも知れませんが、少し落ち着くとすぐに歩かせるようにしています。

高齢者の身体の動きは、だんだんと悪くなるよりも、肺炎、心不全、転倒などを契機にガクンと悪くなることが少なくありません。このようなことで、家族や介護の人たちと相談することが多くなりました。やはり、今後、どのような生活を送るつもりなのか、普段から家族の間で話し合っておくことが必要になっています。

高齢者は脱水になることが多いのでと、積極的に水を飲ませていることがあるようです。これも心不全で入院することが多くなっている一つの理由です。ただ水を飲ませるのではなく、どのような治療をしているのかを確認して飲ませて欲しいものです。

沢田内科医院に入院するのは、どちらかというと、悪性腫瘍の患者さんが多かったのですが、これからは高齢者に対応できるように変えて行く必要がありそうです。

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