平成15年から病歴要約を作っています。開業して数年すると、診療しながらカルテを見返してそれまでの経過を理解するのが難しくなったためです。これまでに作成した病歴要約は約5500人分となりました。すでに亡くなった人や通院していない人の分もありますので、実際に稼働しているのは約3000人分です。これをほぼ毎年バージョンアップしています。つまり、1年ごとにその内容を書き変えているのです。このバージョンアップはほぼ一人でやってきました。
昨年からこのバージョンアップの作業を看護師二人にもやってもらっています。今年からは仕事の空いた時間にやるのではなく、看護部門の仕事と位置付けることにしました。これは、病歴要約を作ることはもちろんですが、将来、電子カルテを導入した時のためでもあります。
沢田内科医院では、診察する時に事務職員か看護師がカルテを書くようにしています。医師は事務的なカルテ作成にできるだけ時間をかけず、診察に多くの時間を割くためです。大きな病院の中には、医療クラークと称して医師の診察内容をカルテに記載する職種の人がいます。この職種ができる職員を育てたいのです。しかし、まだまだ不十分です。
多分、数年後には沢田内科医院も電子カルテを導入することになると思います。よく電子カルテを導入した大きな病院では医師はパソコンばかり見て患者さんの方を見てる時間が少ないと言われます。沢田内科医院では、電子カルテを導入した時には医師は患者と向き合いパソコン入力は看護師が行うようにしたいと計画しています。
つまり、必要な事務手続きや検査の指示などはもちろんですが、医師の診察内容自体を看護師がカルテ入力できるようにするのです。そのためには医師と患者の診察内容を理解できなければできません。事務職員でも不可能ではありませんが、医学的知識を持つ看護師が話の内容を理解して入力するのが現実的です。
現在、二人の看護師が病歴要約に関わっています。カルテの内容つまり診療の内容を理解して病歴要約を作っているわけですが、電子カルテが導入された時点で医師の診療内容を理解したカルテを作成できるようになるトレーニングをしていることになります。もちろんキーボード操作も普通にできることが要求されます。
今後、このような看護師を増やしていきます。この場合もタスクシフトとして医師の仕事を看護師に移していくことになりますが、このようにすることで沢田内科医院はより質の高い医療サービスを提供できるようになることにつながります。
第143号より