私は患者さんに、なぜ血圧の治療をしているのか、中性脂肪やコレステロールの治療は何が目的で行っているのかなどと質問します。治療を始める段階で確かめているはずなのですが、この質問に対して自信を持って答えられない人がたくさんいます。

ただ「薬を貰いに来た」というのではなく、なぜ治療しているのかをしっかり理解すれば、それだけ薬を飲んだり生活習慣に気をつける人が多くなると思います。これを、私一人ではなく、看護師も患者さんにしっかり確認しながら外来診療をしていきたいとずっと思っていました。先日出席した研修会の中で、これを実現するために利用できるいい制度があることに気づきました。

日本高血圧学会、日本循環器病予防学会、日本動脈硬化学会の3者が共同で運営する「高血圧・循環器病予防療養指導士」という認定制度がそれです。平成27年に始まった新しい制度でした。知りませんでした。

この制度は、循環器病の主たる原因である高血圧などの生活習慣病の改善・予防およびその他の危険因子の管理に関する療養指導を行う人を養成することを目的としています。そして、そのことにより循環器病の予防や改善を図り、健康増進に貢献するというものです。

病気のことを説明したり、生活指導をすることは療養指導士の資格がなくても看護師として普通にできることですが、療養指導士という目に見える形で認定されれば、さらにやりがいに結びつくと考え開始することにしました。

高血圧・循環器病予防療養指導士は、これまでの3年間で324人が認定されているだけですから、日本糖尿病療養指導士のように広く行きわたっている制度ではありません。しかし、沢田内科医院に通院する患者さんを診療していく上では、非常に有効なシステムであることは間違いありません。

沢田内科医院では、糖尿病療養指導士の資格を取るための勉強を始めます。今回の高血圧・循環器病予防療養指導士が身につけるべき知識や技術は、糖尿病療養指導士の内容とダブる分野が少なくありません。これを勉強することで、糖尿病の知識がさらにしっかりしたものになることも期待されます。

沢田内科医院に高血圧と糖尿病の患者さんがどれくらいいるのか、レセプトデータで調べてみました。高血圧が約1,900人、糖尿病が約600人でした。もちろん、糖尿病の人は高血圧を同時に治療している人が多いので、両方にカウントされている人がたくさんいます。

糖尿病の患者さんには、糖尿病外来と称して管理栄養士と日本糖尿病療養指導士の資格を持つ看護師が定期的に検査を行い、生活指導を行っています。今後は、高血圧の患者さんも対象にして、看護師が定期的に生活習慣病の改善・予防について指導するシステムを作り上げて行きます。これを高血圧・循環器病療養指導士の資格と連動させ、職員が達成感を得られるようにして行きたいと思っています。ご期待下さい。


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