6月の1ヶ月間、弘大附属病院の研修医、木村温子先生が地域医療研修を行いました。

沢田内科医院のような小さな診療所では病気の8割は患者さんの話を聞いて診断しています。大きな病院では、どうしても検査に頼ってしまうので、地域医療研修では病歴と身体所見を適切にとることに重点を置きました。つまり、患者さんの話を詳しく聞き出すことを目標にしました。

五所川原出身の木村先生は、津軽弁には全く不便がありません。隣の診察室で聞いていましたが、初めての患者さんともちゃんと話をしていました。しかし、患者さんの訴えに関連することがらを十分に聞き出すことは不十分でした。そこで、診断に役立つ事項を患者さんから聞き出すためのコツを教え、それを実行してみました。最終的には、話を詳しく聞くだけで、体の中で何が起こっているかを知ることが出来るのを実感したはずです。

診察の仕方も改めて確認してみました。肝臓や甲状腺を触ったり、器械に頼らない所見の取り方を復習しました。腎臓はこれまで触ったことがなかったようでした。また、糖尿病患者さんの神経障害の診察の仕方もきちんと覚えました。

将来は皮膚科医になるのが希望のようでした。しかし、患者さんとコミュニケーションをとることが上手い木村先生は、内科医になった方が楽しい外来診察が出来るのではないかと思いました。