3月4日に弘前市医師会高等看護学院の卒業謝恩会に出席しました。 私たちの医院の澤田美紀子さんも卒業生の1人でした。 急に、テーブルスピーチを求められましたので、いつも美紀子さんに言っていた、 「自分の考えを日本語で人に伝えること」が大切であることを話してお祝いの言葉としました。

私たちは、物事を考える時に日本語で考えています。 そして、その内容を日本語で表現して人に伝え、また、自分の考えとして整理しています。 私は美紀子さんの看護師国家試験のための勉強を手伝ってきました。 その時に、美紀子さんが考えていることを言葉で表現することを要求して来ました。 「看護師になる」ためには、国家試験をパスすればいいことですが、 「看護師をする」ためには、日本語で表現する方法を身につけた方がいいと思ったからです。

理解しているかを確かめる質問をした時に、上手く答えられないことが時々ありました。 一緒に働いていますので、美紀子さんの頭の中に答えがあるのは、私には分かっていました。 そして、それを上手く表現できないだけなのも分かっていました。 自分が知っていることを、自分の口で説明することで、知識はしっかり身について行きます。 私はこれを要求したのです。

日本では、将来の国際化を考えて、小学生に英語を教えようとしています。 しかし、私は英語を教える前に、もっと大事なことがあるのではないかと思います。 つまり、もっと日本語でしっかり考えが固まってからでも遅くはないのではないかと思うのです。 手段としての英語はできても、内容が伴っていなければ本末転倒ということです。 日本や弘前の文化、歴史、地理、自分自身のこと、 こんな自分の回りのことをきちんと理解することが一番大切なことではないかと思います。

日本には、「以心伝心」というすばらしい文化があります。 しかし、いつも正しく伝わるとは限りません。医療の場では、別のことを連想してしまうと事故の元になります。 きちんと言葉で伝え合うことが大切です。 携帯メール世代の子どもたちは、日本語で自分の考えを人に伝える力はどの位なのでしょうか。 短いメールで伝える力は、もしかしたら私たち以上なのかも知れません。 いずれにせよ、きちんと自分の考えを日本語で伝える能力は、身につけていなければならないと思います。

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