9月5日に青森市で青森県看護協会の研修会が開かれました。看護師にキャリアアップしたいと希望している准看護師の人たちに、体験談を語る研修会だったようです。沢田内科医院のニュースレターはネットにアップされ、ホームページで読むことができます。看護協会の担当者はホームページを見て、准看護師から看護師になった井上真利子さんに講師として白刃の矢を立てたようです。

井上さんは、原稿を書いてそれを読んで終わろうとしていました。でも、せっかくのチャンスだから、ビジュアルにして強く印象に残るような発表にした方がいいと半強制的なアドバイスをしました。前に、ヒロロで開かれた針刺し事故の研修会でスライドを使って発表したことがあるのですが、井上さんはスライドの作り方を知りません。そこでビジュアル化を手伝うことにしました。

研修会の目的は、准看護師が看護師になる就学支援ですので、内容は決まりです。なぜ看護職に就こうとしたのか、なぜ准看護師から看護師になろうとしたのか、看護師になるためにどのようなことが必要だったのか、その結果、何か変わったのか。これをストーリーにすれば要求している内容を満足するのではないかということになりました。

まず、井上さんが手書きでストーリーを書いてきました。普通に読むと15分はかかる程度でしたので、スライドにする内容として十分でした。気を付けたことは、スライドの文字数は少なくすること、ネットから絵を拝借してアクセントをつけること、これだけでした。

内容を整理しているうちに、沢田内科医院について気付いたことが何個かありました。看護師養成に関しては、看護専門学校看護学科に入学して卒業した学生が12人いたこと、社会人入学制度がなかった時期に、沢田内科医院で准看護師として働いていた職員2人が、看護学科に進学し看護師になったこと、通信教育で八戸看護専門学校を卒業して看護師国家試験受験資格を得て看護師になった職員が4人いたこと、この3つでした。

看護学科を卒業して進学した人が2人いました。保健師と助産師になるために、秋田衛生看護学院保健科と青森中央学院大学助産専攻に進みました。日本糖尿病療養指導士の資格を取得した人が8人いました。この資格を持っている看護師は、青森県内の開業医では数えるほどしかいません。消化器超音波検査士も2人の職員がトレーニング中です。これらの資格は看護師でなければ取得することができません。准看護師から看護師にキャリアアップしなければできないことです。

井上さんは、准看護師として働いていましたが、放送大学で単位を取得し、八戸看護専門学校の通信制課程を卒業しました。看護師になって変化が起こったことも研修会で紹介しました。まず、若い職員や学生の指導に看護師長として指導的立場で仕事ができるようになったことが第一です。日本糖尿病療養指導士の資格も得ましたので、診療の幅が広がったこと、対外的にも准看護師よりも看護師として対応できますので、それだけ自信が持てるようになったことも大きな変化でした。

残念なことは、お願いしていた写真が光不足でニュースレターには使えなかったことです。その薄暗い写真を見ると、原稿とパソコンに集中した姿しかありませんでした。十分な内容なのですから自信を持って、もっと聞いている人たちの姿を見ながら講演すると、もっともっと内容が伝わったと思います。