後列真ん中で隠れてるのが今夕葵さん
最前列左端が川合亜依さん、右から2人目が小堀未希さん、右端が木村友美さん

弘前市医師会看護専門学校にはダブルスクール制度というのがあります。看護専門学校に在学しながら放送大学にも在学し、2つの学校を同時に卒業するという制度です。放送大学を卒業するための単位の半分を看護専門学校の単位で替えることができるのです。

2年前にスタートしましたが、この3月に第1号の卒業生が誕生します。准看護学科は午後に講義があり、看護学科は夜に講義があります。それぞれ臨地実習もありますので、交流会を持とうとしても日程がなかなか取れません。今回は2回目になるのですが、1月5日に交流会を持ちました。

放送大学は通信制大学ですので、クラスでみんなが一緒に勉強することはありません。ダブルスクールでは、看護専門学校で同じ空間にいるという特徴を生かして勉強しています。どの講義が面白いか、どの講義は取らない方がいいか、試験対策はどうしたらいいかなど情報を交換し合っています。

勉強と仕事の両立などといいますが、ダブルスクールの学生はこれに加えて放送大学の勉強があります。人によっては家庭を持っている人もいます。4年制大学看護学部のフルタイムの学生に比べると、ダブルスクール生の覚悟は中途半端なものではありません。正月早々で成人式直前のこともあり集まった学生は8人でした。食事をしながらダブルスクールでの苦労話などで楽しい時間を過ごしました。

沢田内科医院で働く3人の看護学生がダブルスクールで勉強しています。木村友美さんは看護学科3年生です。今年の3月で看護専門学校は卒業です。看護学科1年からダブルスクール生でしたので放送大学は3年生です。もちろん看護専門学校の単位はすべて取得しています。驚くことに、卒業に必要な放送大学の64単位もすでに取得しているのです。大学を卒業するためには4年間の在学期間が必要です。あと1年の在学期間を満たすだけで放送大学を卒業して学士の学位が授与されるのです。

看護学科2年生の今夕葵さん、1年生の川合亜依さんもダブルスクール生です。二人とも友美さんを見習って、すでに放送大学の単位をたくさん取得しています。専門看護師制度は大学院レベルに位置づけられています。大学を卒業していれば、将来は大学院に進学することができます。人よりも努力をすれば、その分、可能性が開けてきます。

これまでも紹介してきましたが、ダブルスクール制度を導入できると確信したのが小堀未希さんが放送大学を卒業し、その後、学位授与機構から看護学士を授与されたことです。ダブルスクール生にアドバイスしている未希さんも参加しました。

ダブルスクールにはクラスがありません。このような交流会などを通じて実際に勉強している学生の感想や意見を聞きながら、ダブルスクール制度を発展させて行きたいと思っています。