3月31日、午前の診療を終え遅い昼食を摂って自分の部屋に帰ると、濃紺の背広に黒い靴下が用意してありました。 まるで通夜に出席した後に何か会合がある時の服装です。 私はいつも白い靴下を履いているのですが、記念写真を撮る時に一番前に座らされる時は黒い靴下を履いて行きます。 もちろんこれを知っているのは私の妻です。ちょっとおかしいと思って家に電話をしても出ません。携帯に電話をすると、美容院にいました。
「写真を撮るようだから、黒い靴下を履いて行って下さい」とのことでした。 「そうか」と思いましたが、「何で医院まで持って来たのかなぁ」とちょっと疑問に思いました。 後で分かったことですが、「朝出た服装で、仕事を終わってそのまま行ってしまえば困るから医院へ持って行った」ということでした。

昨年3月11日の東日本大震災の後、停電に備えて大きな容量の自家発電機を備えました。

小堀未希さん(左)は、この姿になるために私にはかまっていられなかった。

この発電機で通常の診療ができる体制はすでに整えていました。 今回は自家発電機の配線をボイラーにもつなぎ、暖房も使えるようにしました。 3月31日の午後、サンテクノが電気工事を行い、ボイラーが正常に動くことを確認した後、静かな医院には小堀未希さんだけがいました。 病棟へ行った時に、小堀さんから「私、今日は先生にかまっていられないんです」と言われ、看護記録を書くカルテが重なっているのを見て、 すごすごと院長室へ引き下がりました。

妙に静まり返った医院には何か違和感がありました。6時までには時間が少しありましたので、自宅で待つことにしました。

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