来年から直也と同僚になります。 私の次男は市内の開業医で働いていますが、弘大歯科口腔外科に勤めていました。

国立弘前病院の2年目の研修医樋口直樹先生が地域医療研修で沢田内科医院へ来ました。仙台医療センターで救急の研修も受けていますので、今回は、ほぼすべて糖尿病など慢性疾患の外来診療を主体にして研修を行いました。

私もそうでしたが、新人の頃は診断するためにどうしても検査に頼ってしまいます。私は、弘大医学部の講義でも医学生に向かって、「患者さんの話を聞くと、8割は診断できます。」と言います。すると、かなりの医学生は信じません。でも、きっとベテランの医師になった時に、このことを思い出してくれると思っています。

ということで、しっかり話を聴いて、しっかり診察するとどういうことが体の中で起きているかがよく分かるということを研修の目的としました。診察しているその時点の症状に注目してしまいがちですが、それまでの時間を追って症状を把握すると、よく理解できるようになるということです。

患者さんを診た後で振り返ってみると、樋口先生はよく勉強していろいろなことを知っていることが分かりました。ぼんやりと知っていても試験は通りますが、臨床現場でははっきり覚えて、それを確実に実行に移していかなければなりません。臨床研修では、その知識を一つずつ確実にして、自分の物にするようにとアドバイスしました。

樋口先生のことは弘大医学部に入学した頃から知っていました。お父さんは、私の1年後輩で同じ弘大第一内科で勉強した仲間なのです。お父さんよりも口数が多い好青年です。そして、来年からは弘大消化器血液内科に所属します。私の長男の直也も消化器血液内科にいますが、二人はすでに顔見知りでした。

職員に囲まれた樋口直樹先生