4月1日から30日まで、国立弘前病院の岡本剛先生が研修しました。岡本先生は卒業2年目の医師ですが、いわゆる学士入学ですので40歳です。前の大学では化学を専攻したとのことです。弘大医学部入学前は国際協力機構(JICA)で働いていて、ケニア、ウガンダ、ダカールなどアフリカの国々で理科教育普及関係の仕事をしていたようです。アメリカに留学したこともあります。

地域医療研修では内視鏡や超音波などの検査技術を身につけることは目的としていません。岡本先生は、国立病院では外来診療を経験したことはありませんでしたので、糖尿病や高血圧などの慢性疾患の診療を通して、身体所見の取り方や、将来を見越して病気に対応することなどを研修しました。

4月は特定健診と後期高齢者健診がなく、がん検診も極端に少ない月です。私にとっては休暇のような4月でした。教科書には書かれていない現実的な対応の仕方を経験したもらったり、岡本先生の海外でのお話などを交えながら、いつもの研修よりもゆっくりと雑談をしながら楽しく過ごすことができました。

岡本先生は小児科で精神医学の分野に進みたい希望があります。青森県はこの方面では全国に比べちょっと遅れを取っています。神戸出身の岡本先生ですが、青森県でパイオニア的な存在として活躍することを私は期待しています。