サージカルマスクは1枚ずつ消毒していますので、袋を破って取り出してください。 鼻の根元にマスクについている金属をピッタリ合わせます。 そして、マスクの下の方を顎が隠れるように引っ張って下さい。 写真のように、顎が二つある方は、二つ目も隠れるようにするのがコツです。モデルは葛西真紀でした。

台湾ではウイルスの研究室から感染が1例ありました。 中国広東省広州では、自然発症のSARSが出ています。 SARSは治療法がなく死亡率が高い肺炎ですので、拡がらないようにすることが最良の対策です。 今のところ、SARSは国外から持ち込まれて感染が拡がると予想されますので、 外国から帰国された方で、高熱や咳がある場合は、電話で相談するか、速やかに申し出でて下さい。 この肺炎は、個人的な病気というより、感染させると他の人の命が危険にさらされること、 肺炎が弘前で流行すると、弘前地区の通常の医療が大混乱すること、など、社会的な影響が非常に大きいという特徴があります。 『自分の体がどうなろうが自分の勝手でしょう』とは言っていられません。 医療に関してだけでも、医療機関が閉鎖され患者さんが治療を受けられなくなったり、 医療機関の経営が成り立たなくなるなど、社会的な影響は計り知れません。

冬の間は通常の風邪にかかる患者さんが多くなりますが、これから春にかけてはインフルエンザが流行する季節です。 現時点では、SARSは日本にはありませんので、SARSとインフルエンザを区別する最大のポイントは、 ≪外国から帰ったかどうか≫です。飛行機などで移動中に感染する可能性がありますので、中国や香港とは特定せず、 外国から帰った後に高熱や咳が出た場合は、常にSARSの可能性を考えなければいけません。 外国から帰った後に、高熱や咳・呼吸が苦しい場合は、弘前保健所(TEL:33-8521)か 私の医院か他の医療機関に電話で相談してください。とにかく、他の人に感染させないためです。

SARSが拡がらないようにするために、国、県、市レベルで対策が立てられています。 私たちの医院でも、高熱と咳がある患者さんを含めてSARS対策を立てています。患者さんにお願いしたいことは、 ①SARSが疑われる場合は直接受診せずに電話で相談すること、 ②SARSに限らず咳が強い場合は待合室にあるサージカルマスクをつけること、この2点です。 場合によっては2階の病室で待ってもらうこともあります。

SARSの診療は、弘前保健所と相談の上、SARS対策がなされた市内の医療機関(どういうわけか公表されていません)か 浪岡町国立療養所青森病院で行うことになっています。 くどいですが、私たちの医院に限らず、まず最初に電話で相談して下さい。