父への恋文 新田次郎の娘に生まれて
藤原咲子著、山と渓谷社
★★★★☆
2001/10/01 掲載

「チャキ、お父さんが死んだらね、作家新田次郎はこんなふうにして書斎で原稿を書いていたっていうこと、ちゃんと覚えていて、しっかり作品に残すのだよ」と言った父との約束を果たしたのが本書。新田次郎の本は「八甲田山死の彷徨」しか読んだことがないが、次兄藤原正彦の軽快なユーモアに富むエッセイとは違った文体であるが、一気に読み終えてしまった。