働きながら放送大学を卒業した小堀未希さんの努力を讃えて、みんなでお祝いする会をやろうと思いました。井上真利子婦長に「お祝いの会をやるから」と言うと、「また、サプライズの会にしますか」と。 昨年3月末に、6ヶ月間も私に内緒で準備して開いた還暦の会の第2弾をやろうというのです。10月初めのことでした。

10月の土曜日はすべて予定が入っていました。看護学校3年生も実習がまだ終わっていません。予定がないもっとも近い土曜日は11月9日でした。 看護専門学校の入学試験の面接をしなければなりませんが、夜は空いていました。そこで11月9日にパーティーを予定しました。多分、演出は宴会部長の清野法子さんで決まりでしょう。

いつも「嘘をついても必ず破綻するから」と言っていた手前、嘘はつけません。秘密と内緒は嘘ではありません。そこで、「卒業をお祝いして、11月9日夜に食事会をしよう。内緒の食事会だよ」と誘いました。 雰囲気からは2人で行こうと思わせるようにしました。決して職員みんなでの食事会だとは言っていませんし、内緒なのは小堀さんに内緒なのであってみんなは知っていました。 でも、嘘はついていません。ただ、もっと大事な予定が入ってキャンセルされたのでは大変ですから、時々確認して予定を入れないでねというメッセージを送っていました。

アンパンマンもペロリだ!

問題は、いつも地味な服装をしている小堀さんに何とか着飾って来てもらうことです。私の家内は和服で出ましたが、職員はみんな少し着飾って来ますので、主人公がジーンズ姿では写真が撮れません。 これを井上婦長に相談すると、「フランス料理の店だし、ドレスとは言わないけど、それなりの服装がいいよ、と言ったら」とアドバイスを受けました。 「フランス料理で服装はそれなりだけど、周りは気を使うような食事会ではないから」とも言いました。周りはみんな職員ですから、気を使うことは全くないのです。これも嘘ではありません。

その結果が写真の服装です。もう一つの服装も考えたらしいのですが、お母さんから「小学校の父兄参観のお母さんの服装だ」と言われたようで、これにしたようです。 それなりの服装で来てくれるのを確認できたのは、パーティーの3日前でした。でも、私はもっと派手な服装を期待していましたが、小堀さんはかなり頑張った結果のようでした。

11月9日当日、小堀さんをタクシーに乗せ会場に向かいました。静かな店の中に入ると、隠れていた職員がクラッカーを持って歓迎です!! いつも落ち着いて見える小堀さんも感激したようです。 まず、みんなで写真を撮り「フランス料理の食事会」が始まりました。パーティーそのものもいろいろな企画があり、看護実習を終えた2人の看護学生も巻き込み、みんなで楽しみました。 サプライズの会ですので、挨拶の内容を考える暇がなかった小堀さんはやっぱり成長していて、きちんとまとめることができました。

ナースキャップを付けたミキパンマン

さる9月、医師会看護専門学校に入学して6ヶ月経った准看護学科の学生を対象として、「卒業生からのメッセージ ~夢の実現に向かって~」という、看護師、保健師、助産師として活躍している先輩の経験発表がありました。 小堀さんもその1人として講演をしました。この時のスライドの1枚目が、「アンパンマンが看護師に!」という題でした。お祝いのケーキはアンパンマンでしたし、井上婦長手作りのナースキャップを付けたアンパンマンも頂きました。 小堀さんは小さい頃からアンパンマンが気に入っていたようです。そうして見れば、顔も何となく・・・・。

楽しいパーティーでした。みんなは知ってた「内緒の食事会」でした。サプライズの会は企画する方は1ヶ月もかけて楽しみ、サプライズされる人はその楽しみを瞬間的に感ずることができます。 そんなに多くの機会があるわけでもなく、これが最後としましょうと言いましたが、どうなることやら。