医院でのこぼれ話


3歳の千宙(ちひろ)ちゃんは、赤ちゃんの頃から診ているかわいい女の子です。 ある日、風邪をひいて具合が悪い上に、寝ているところを起こされたのか、 診察していても機嫌が悪く、一言も口をきいてくれませんでした。

診察が終わって、いつものように、
「千宙ちゃん、バイバイ」、と言っても、いつもの元気な返事がありません。
「千宙ちゃん、バイバイ!! バイバイ!!」、と言っても、一言もなく帰ってしまいました。

それから少し時間が経ってから、看護婦が、
「千宙ちゃんが、先生に会いたいって来てます」、と。

家へ帰る車の中で、私にさよならの挨拶をするために医院へ帰ると言い出したのだそうです。私がバイバイと言ったのに、バイバイと返事をしないことが気がかりで家へ帰れなかったのです。 こんな小さな子でも、自分のせいで気まずい思いをしたことを反省して、それを実行に移したのです。 子どもなりに悪いことをしたと悩んで医院を後にしたのでしょう。

改めて、
「千宙ちゃん、バイバイ」、と言うと、

恥ずかしそうに、
「バイバイ」、と言って帰って行きました。

子どもってかわいいものですね。

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