「あくと」は「踵」と書き、東海道中膝栗毛の中にも出てくる由緒ある言葉である。 「あぐど」とほぼ同じ強さで発音されるが、多少、「あ」にアクセントがある。「あくと」は現在の代表的な辞書である「広辞苑」、「大辞林」には記載されているが、私が愛用する「新明解国語辞典」には載っていない。英語ではheel(ヒール)、「かかと」のことである。高いところから転落した時、階段を踏み外した時に、「あぐど」を痛めて整形外科の世話になることがあります。「あぐど」は冬になると「しび」が切れるところで、防寒ぐつがなかった頃の寒い津軽の人たちには存在感があった部位だったと思われるが、現在の豊かになった津軽では存在感が薄れてしまった。